強度近視の人が受けるのはレーシック?それとも、フェイキック?意外と多い強度近視の方向けに視力等から分かる、受けるべき術式の選び方を詳しく解説しています。

強度近視向け視力回復手術の選び方

視力回復手術には様々な種類があり選択が難しく感じますが、大きく分けて2種類しかありません。
「①角膜の形状を変える手術(レーシック)」と「②眼の中に人口のレンズを入れる手術(フェイキックIOL)」です。

では、それぞれどのように選択すればいいのでしょうか?

日本眼科学会の「屈折矯正手術のガイドライン」によるとレーシックは矯正量の限度を原則として6Dとするとあります。また、有水晶体眼内レンズ手術(フェイキック)は6 D を超える近視とし,15 D を超える強度近視には慎重に対応するとあります。なので、ご自身の近視強度を確認して、どちらの術式を選択できるのか確認が必要です。

日本眼科学会の「屈折矯正手術のガイドライン」抜粋
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1) 年齢
○エキシマレーザー手術
患者本人の十分な判断と同意を求める趣旨と,lateonset myopia を考慮に入れ,18 歳以上とする.なお,未成年者は親権者の同意を必要とする.
○有水晶体眼内レンズ手術
エキシマレーザー手術における記載に加え,水晶体の加齢変化を十分に考慮し,老視年齢の患者には慎重に施術する.
2) 対象
屈折度が安定しているすべての屈折異常(遠視,近視,乱視)とする.
3) 屈折矯正量
○エキシマレーザー手術
近視については,矯正量の限度を原則として6 Dとする.ただし,何らかの医学的根拠を理由としてこの基準を超える場合には,十分なインフォームド・コンセントのもと,10 D までの範囲で実施することとする.なお,矯正量の設定に当たっては,術後に十分な角膜厚が残存するように配慮しなければならない.
遠視・乱視矯正については,矯正量の限度を6Dとして実施すべきこととする.
○有水晶体眼内レンズ手術
6 D を超える近視とし,15 D を超える強度近視には慎重に対応する.
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それでは、近視強度を表すDとは何でしょうか?

視力の度数を表すディオプターとその計算方法

近視の度数はD(ディオプター)を使って表されます。Dは「Dioptre」のことで日本語では「ディオプター」とか「ディオプトリ」とか「ジオプター」と呼ばれています。これは「レンズの屈折力の単位」で「近視・遠視・乱視の度数」のことです。

混同されることがありますが、視力と度数はまったく別物です。

度数から視力は分かりませんし、視力から度数を知ることもできません。(ある程度の予測は可能です)

視力とは「物の形を認識する能力」のことで、視力検査でランドルト環「C」のどっちらが開いてるか確認することで調べることができます。一方、度数は「目の屈折力」である程度の距離にある物とピントを合わせるために必要なレンズの性能を表しています。

近視はマイナスで、遠視の場合はプラスで表します。

具体的にいえば、-1.0Dは1m先の物がはっきり見えること。-2.0Dは50cm、-5.0Dだと20cm、-10.0Dだと10cm先の物にしかピントが合っていないことを表します。


D(ディオプター)は、100を文字がはっきり見えた距離のセンチメートルで割ることで算出できます。

実際のD(ディオプター)の確認は設備の整ったクリニックで機械を使って正確に行うようにお願いします。この方法はあくまでも自身のD(ディオプター)を簡易に知るための方法ですので、誤差があります

お近くのクリニックで検査して確認することをお勧めします。近くで気軽に検査できるクリニックがない場合は、大手クリニックでは神戸神奈川アイクリニック(東京、大阪、福岡、名古屋、滋賀)がお勧めです。
神戸神奈川アイクリニックのレーシック無料適応検査

品川近視クリニック(東京、札幌、名古屋、大阪、福岡)も拠点数が多いのですが、若干注意点があります。
こちらではアベリーノユニバーサルテストを勧められますが、これは1万円の自己負担が発生します。レーシックを受けると、角膜が白く濁るなど、視力が低下する病気、角膜変性症を見つけるための検査なのですが、検査時に1万円の負担を求められ、品川近視クリニックで手術を受けた場合に返金されるシステムになっています。手術を受けることが確定していればいいのですが、そうでない場合は予期せぬ出費になってしまいますので、ご注意ください。
品川近視クリニックのレーシック無料適応検査

さて、ここから本番ですが近視度数(D)を測定して、-6D以下の近視でレーシック対象となったとしても必ずしも手術できるとは限りません。よく「角膜の厚さが足りないとレーシック適応外となります」といわれるのを聞いたことはありませんでしょうか?

そう、手術を受ける時点での角膜の厚さによってレーシックは受けられない可能性があります

なぜ、強度近視だとレーシック適用外になることがあるのか?

レーシックを簡単に説明すると、角膜を削ることで、網膜の手前にある焦点を網膜上にずらすことで、視力を回復します。角膜を削る=光の屈折率を下げる、のですが、強度近視の場合、屈折率を下げるために網膜をたくさん削る必要があるため、網膜が薄いもしくは、薄くなくても強度近視の人はたくさん削る必要があるためレーシックの対象外になってしまいます。
ここで一般的な角膜厚550μmの強度近視(-8D)の方がレーシック手術を受ける場合を例に取り、角膜厚が重要な理由を説明します。-8Dとは裸眼の場合に12.5cmの距離で焦点があう場合の屈折度数です。分類上は強度近視に当たります。エキシマレーザーの切除量は照射の広さ、乱視の有無等よって変わりますが、ここでは仮に100μmの切除量が必要であると仮定します。

100μmのフラップ作成後、エキシマレーザーで100μm切除すると、その下の角膜ベッドは550から100と100を引いて350μmになります。この場合、一般的なクリニックではレーシック手術を受けることができます。

眼科学会の基準では250ミクロンメートル以上の角膜ベッドを残せばいいのですが、大手クリニックではより厳しい基準で判定しています。その理由として、角膜ベッドが薄いと眼圧の影響を強く受け、術後に近視傾向が出やすく、視力が安定しないことや、角膜が薄くなりすぎると角膜が円錐状に隆起するケラトエクタジアが起こる危険性が高くなること、手術が失敗した場合に備えて、角膜ベッドを少し厚めに残すなどがあります。残すべき角膜ベッドの基準はクリニックにより異なりますが、うまくいかなかった場合のリスクを考慮し、十分な角膜ベッドを確保できる場合にのみ手術を受けるようにしましょう。角膜は削ることはできても増やすことはできませんので、角膜厚が十分に確保できないにも関わらず手術を勧めるようなクリニックは絶対に選んではいけません。

レーシック手術が適用できるかはクリニックで角膜厚を含めた検査を受けないと判断ができません。ぜひ、お近くのクリニックで検査してみてください。繰り返しになりますが、近くで気軽に検査できるクリニックがない場合は、大手クリニックでは神戸神奈川アイクリニック(東京、大阪、福岡、名古屋、滋賀)が拠点数も多くお勧めです。
神戸神奈川アイクリニックのレーシック無料適応検査

さて、無事にレーシック手術を受けることが決まった方もいれば対象外となった方もいるかと思います。レーシック対象外となった方の選択肢となるのが、フェイキックIOLです。

強度近視を回復するための視力回復手術

強度近視を回復するための視力回復手術としては、フェイキックIOLが唯一の選択肢になります。色々種類があり、混乱するかもしれませんが、フェイキックIOLは眼の中にレンズを入れて視力を回復する術式で、永久コンタクトレンズのような呼ばれ方をしています。いつも眼の上に付けるコンタクトレンズを眼の中に入れてしまう手術と考えていただけると分かりやすいと思います。眼の中に入れるレンズは、生体適合性が優れており長期間にわたって透明な状態を維持できます。

眼の中のレンズを固定する位置により、前房型と後房型があり、後房型はICLと呼ばれています。レーシックでは、角膜の強度を保つために治療できる近視の度数に限界があります。フェイキックIOLは、レーシックでは矯正の難しい強度近視や遠視、乱視の方向きの屈折矯正手術です。

特徴として視界が非常にクリアなことが挙げられます。
角膜を削らないため、不正乱視の発生を抑えられ、ハードコンタクトレンズと同程度のくっきりとした視界を実現します。私もフェイキックIOLで視力を回復していますが、正直コンタクトレンズの頃よりも見たものの輪郭がくっきりして見えます。

また、レーシックでは近視の戻りがありますが、フェイキックでは回復した視力を維持することができます。

また、大きな特徴として語られるのが、レンズは永久的に交換の必要がなく、必要に応じて取り出すことができる点です。このため安全性の高い「可逆的」な手術といえます。

フェイキックIOLの種類

フェイキックIOLには前房型と後房型の2種類があります。これはレンズを入れる位置の違いによるもので、角膜と虹彩の間にある前房にレンズを入れる術式を前房型フェイキックIOLと呼び、虹彩と水晶体の間にある後房にレンズを入れる術式を後房型フェイキックIOLと呼びます。 現在、フェイキックIOLを選択するのであれば、厚生労働省の承認が得られた後房型フェイキックIOLを選択するのが安全性も高く、トラブル発生時の保障も含めて最良と考えられます。
前房型フェイキックIOLでは、Artisan(アルチザン)とArtiflex(アルチフレックス)の2種類のレンズが主流であり、後房型フェイキックIOLでは、Staar社(アメリカ)のレンズが主流となっています。

前房型フェイキックIOLについて

角膜と虹彩の間にある前房にレンズを入れ、虹彩に固定することで光の屈折を変えて、近視・乱視・遠視を矯正します。 前房型フェイキックIOLで利用されるのは、オランダOphtec社製の虹彩支持型レンズになります。 Artisan(アルチザン)とArtiflex(アルチフレックス)の2種類のレンズがあり、レンズの材質はポリメチルメタクリレート(PMMA)またはシリコーン製のため、半永久的にメンテナンスフリーで使用できます。利用するレンズについては、近視、遠視、乱視の有無、度数を含めて、診断の後、決定されます。 また、ヨーロッパでは1986年から前房型でのフェイキックIOLの手術が行われており、アメリカでは2004年9月に日本の厚生労働省にあたるFDAの認可を得ています。但し、日本の厚生労働省の承認は得られていません
Artiflexレンズ Artiflexレンズはシリコン製で柔らかく眼内への挿入時に折りたたむことができるため、傷口が小さく手術の最後に縫合をする必要がありません。術後の視力の回復が早く、現在の主流レンズになっています。2009年にはArtiflexTC(乱視用レンズ)が開発されました。これにより乱視がある方も利用できるようになりました。
Artisanレンズ ArtisanレンズはフェイキックIOL手術の初期段階から使用されている実績のあるレンズです。レンズの縦幅分約6mmほど切開をして眼内に挿入するため、切開面を数針縫う必要があります。縫った影響で一時的に角膜の形が変わり、乱視が出る事がありますが、その場合は手術の約2週間後に抜糸をすれば乱視はほとんどなくなります。遠視用や乱視用もあり、適応範囲が広いレンズです。

前房型フェイキックIOLのメリットとデメリット

メリット ・強度近視や角膜が薄いためにレーシック適応外の方でも、手術をすることができます。
・角膜を切除せずに近視や乱視を治すための眼内レンズを挿入するので、光学的な損失がありませんし、調節力が温存されます。(=ハードコンタクトレンズと同じようなクリアで質の高い視界が得られます)
・万が一レンズが合わなかった場合や、将来屈折変化が生じた場合、レンズを交換することが可能です。
・レンズを取り外せば、手術前の状態に戻すことができます。
・メーカーにより技術認定を受けた医師だけが手術を認められているため、一定以上の手術品質が担保されます。
デメリット ・目に強い衝撃が加わるとレンズが虹彩から外れてしまうことがあります。
・将来、白内障の手術をする際はレンズを取り外す必要があります。
・レンズはオーダーメイドのため、発注から届くまでに時間がかかります(1~3ヶ月)。
・Artisanレンズの場合は、両眼同日に手術ができません。
・虹彩の形状によっては、まれにレンズに汚れが付着することがあります。
・安定していない近視の方、 眼内に炎症がある方、前房(角膜~虹彩の間)が浅い方は手術を受けられないことがあります。
・健康保険不適応のため治療費(自費)が高い

後房型フェイキックIOLについて

後房型フェイキックIOLは一般的には、ICL(アイシーエル)と呼ばれます。ICLはImplantable Collamer Lensの略で、日本語に訳すと「移植可能なコラマーレンズ」となります。コラマー(Collamer)とは、HEMA(水酸化エチルメタクリレート: hydroxyethyl methacrylate)とコラーゲンを含んだ親水性の柔らかい素材からできています。生体適合性が高く、特別なメンテナンスは必要なく、目の中で長期間にわたって透明な状態を維持し、レンズとしての機能を果たします。

ICL(アイシーエル)は、小さなレンズを黒目(虹彩)の裏側の後房と呼ぶ位置に固定する術式です。 レンズの移植(インプラント)では、インジェクター(挿入器)によりレンズを小さく折りたたんだ状態で眼内に挿入するため、切開創は約3㎜と小さく、目にかかる負担が少なく、日帰り手術が可能です。

ICL(アイシーエル)は開始されてから、20年以上の歴史があり、日本でも国内治験の結果からICL(アイシーエル)の有効性と安全性が認められ、2010年には近視矯正用レンズが、2011年には乱視矯正も行えるトーリックレンズが厚生労働省の承認を受けています

「ICLレンズ」で利用するレンズは、スター・サージカル社製の後房型レンズとなります。唯一、厚生労働省に承認されており、その他のレンズを使う場合は自己責任となってしまいますので、注意が必要です。

後房型フェイキックIOLのメリットとデメリット

基本的なメリットは前房型も後房型も同じです。後房型フェイキックIOLで最も注意しないといけないのは、まれに白内障を誘することがある点です。但し、白内障は手術により治療が可能ですので、強度近視の方には有効な選択肢の一つとなり得ます。
メリット ・強度近視や角膜が薄いためにレーシック適応外の方でも、手術をすることができます。
・角膜を切除せずに近視や乱視を治すための眼内レンズを挿入するので、光学的な損失がありませんし、調節力が温存されます。(=ハードコンタクトレンズと同じようなクリアで質の高い視界が得られます)
・万が一レンズが合わなかった場合や、将来屈折変化が生じた場合、レンズを交換することが可能です。
・レンズを取り外せば、手術前の状態に戻すことができます。
・メーカーにより技術認定を受けた医師だけが手術を認められているため、一定以上の手術品質が担保されます。
デメリット まれに白内障を誘発することがあります。
・将来、白内障の手術をする際はレンズを取り外す必要があります。
・レンズはオーダーメイドのため、発注から届くまでに時間がかかります(2週間~1カ月)。
・手術後しばらく眼圧が高くなることがあります。
・健康保険不適応のため治療費(自費)が高い
唯一、厚生労働省に承認されているスター・サージカル社製の後房型レンズで症例数国内トップクラスの実績を誇るのが神戸神奈川アイクリニックです。2013年の国内シェア42%ですから、100人いたら42人が神戸神奈川アイクリニックで手術を受けていることになります。

特に神戸神奈川アイクリニック チーフメディカルディレクター眼科専門医の北澤世志博先生はICL(アイシーエル)/フェイキックIOLの症例数では日本一であり実際に私も北澤先生を指名して手術を受けました。
術後、神戸神奈川アイクリニック以外の病院にも意見を聞きたくて検査に行ったのですが、対応していただいた先生にも、「きれいにできています。技術力のある先生がやったんでしょう。問題はないですね」と太鼓判をいただきました。
強度近視で視力回復に悩む方には後房型のフェイキックIOLをお勧めしたいですし、どこで受ければ良いかと聞かれたら、私と同じ神戸神奈川アイクリニック、特に北澤先生をお勧めしたいと思います。
北澤先生の経歴等は神戸神奈川アイクリニックのドクター紹介で確認することができます。

後房型のフェイキックIOL(ICL)に興味がある場合は、神戸神奈川アイクリニックの無料適応検査を受けられることをお勧めします。希望する方が全員受けられるわけではありませんので、ご注意ください。

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